カテゴリ: 試乗記

2017年2月25日、アバルト500がマイナーチェンジを行い、名称もそれまで「500」と「595」だったものが、すべて「595」に統一されました。

ラインアップは
アバルト 595
アバルト 595 コンペティツィオーネ
アバルト 595 ツーリズモ
アバルト 595C ツーリズモ
の4タイプです。

細かい点やカタログ値の変更などは、各メディアの記事をご覧いただければと思います。

では、このブログでは、どんな情報を提供するのか。

それは、アバルト595コンペティツィオーネ(MC前)オーナーの私が、MC後のアバルト595に触れて、乗り、その違いを、特に自動車評論家が表現し得ない部分についてお伝えしたいと思います。

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最初に、素の595です。一言で言うと「洗練されてGT感がアップ」でしょうか。
エンジンスペックは従来の135psから10psアップの145ps。
確かに10psアップは感じる事が出来ます。しかし、シートのクッション性がより向上したことと、タイヤのコンフォート性能(コンチネンタル コンチエココンタクト)により、サソリの毒を・・・というよりも、「気軽に乗れて長距離も疲れずに行ける相棒」といった印象を私は感じました。
本当にジェントルになって、多くの方から受け入れられやすい味付けになったように感じます。(ネガティブな表現に取れますが、全くそんなことはありませんよ。)

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6個の穴が空いています。蒸れ防止でしょうか?

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目一杯座面を上げることでシートは理想的なフラット感が得られます。しかし、座面そのものがたかいため、足を前に投げ出すというよりは、ペダルを下に踏み込むという感覚はMC後でも変わりませんでした。理想的なポジションにはもう一歩というところでしょうか。太もも裏の圧迫感はもう少しといったところです。
私のシート交換記はこちらから


左右・およびセンターの送風口デザインが変わったことで、エアコンの送風の自由度が増したことは大きなトピックでしょう。


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ノーマルマフラーの音量や音質はそのままといっていいかな。と思います。

アバルト595の購入を検討されている方であれば、おそらく「素の595」「コンペティツィオーネ」「ツーリズモ」と試乗をされていると思います。コンペティツィオーネのスパルタンさはちょっと。と思いつつも、ブレーキはブレンボに限る!とか、マフラー音はもっと元気な方がいい。という方も多いかと思います。
私個人の見解ですが、そういう方は是非「素の595」をカスタマイズしていく楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。

特に・・・雪国の方、スタッドレスタイヤを検討する方は、素の595にesseesseキットをオススメしたいと思います。夏タイヤは17インチで、冬タイヤは16インチでいかがでしょうか?
ECUは各社から販売されていますし、またマフラーもレコルトモンツァマフラーだけで無く、アクラポビッチやMT-DRACOさんからは高品質で知られるSACRAMマフラーなども販売されています。
コンペティツィオーネのギャレットタービンは確かに魅力的ですが、IHI製から変更されて出力アップは果たしブーストのかかっている美味しい部分を引き出せばかっ飛びは間違いなく、ブレンボブレーキのストッピングパワーはすさまじい制動力ですが、反面、やはり低中回転でのトルク薄は否めませんし、スタッドレスタイヤ用にもホイール選びは頭を悩まされるところ。

アバルトの世界観は十分素の595で感じる事が出来ます。


コンペティツィオーネも試乗をしました。(写真が少なくてすいません)
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個人的に欲しかった黄色が登場したのは、もう皮肉と言ってもいいかもしれません。このブログを読んで黄色を日本に導入したのであれば、ぜひ新車交換していただきたい(笑)
ステアリングのアルカンターラ採用や、シートのカーボンシェルなど走り感は満載ですが、相変わらずサベルトシートは間違いなく背中が痛くなるシート(苦笑)
加速感はドッカン感が増しましたが、180psのパワーは圧倒的。ブレンボのストッピングパワーも素晴らしいですね。サーキットで美味しいブーストをかけ続けることができれば、1クラス上の車を追いかけ回すことも可能でしょう。
一方で、レコルトモンツァマフラーが若干おとなしくなったように感じます。材質もステンレスに変更になったとのこと。耐錆性能は上がったかもしれませんが、ワイルド感は少し控えめに。ジェントルマンになりましたね。


最後に・・・MC前のアバルト乗りとして、一番欲しいのは、これかもしれません。

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ホールド感が増したドリンクホルダー。笑


さて、まとめますが、MCを実施されたことで洗練されジェントルマンになった印象があります。
車としての完成度が増して、五感で感じるものもより一クラス上になった印象です。

アバルトの世界観は変わっていませんし、ノーマルモデルも595という名称に統一されたことで、中古車として売却する際も値落ちリスクも低くなったことでしょう(500の方は悲しいことになっている可能性もありますね)。

ぜひ、多くの方にディーラーへ足を運んでいただき、1度試乗いただきたいと思います。
素の595は思った以上に敷居を低く感じるはず。イタリアンスポーツを是非肌で感じていただければと思います。

コンパクトFRスポーツって、最後に乗ったのいつだっけ?と試乗しながら、記憶を巡らせるとFD?いや、大きい、NCロードスター?これも大きい、となると5ナンバーのFC!?

FCとなると、自分が21歳まで2年間乗っていたので、実に12年ぶり。干支が1周します。


車の紹介は他に任せたいと思います。自分が乗って感じたフィーリングを。

エンジンは2リッター水平対向NAエンジン。3000回転までは直列?と思えるようなエンジンサウンドでしたが、そこから上はやはり水平対向。わかりやすいボクサーサウンドが聞こえてきました。
また、カタログも持っておらず予備知識なしで乗ったのですが、やや違和感の感じるエンジン吸気音。
一緒に同乗していた弟に調べさせたところサウンドクリエーターなるものが装着されていたんだそうです。
そのため、ボクサーサウンドが強調されていたんですね。

足回りは、思いのほか乗り心地が良くてビックリしました。またハンドルもある程度クイックで、向きを変えやすいなぁ。というのが正直なところ。今まで試乗したどの車よりも足回りのトータルバランスは好印象でした。
オプションでザックスのショックアブソーバが選択できるそうなので、これを選べば更に上質な走りになることは間違いなしですね。(スポーツ性能もスポイルされていないと思います。)

試乗車はATでしたので、MTのフィーリングを試すことはできませんでした。残念。

ブレーキも違和感のない、素直な性能。低い視点から軽快なハンドリングは、スポーツ走行をするにはもってこいでしょうね。また、重心も低いためロールも必要最低限に抑えられており、このあたりはロードスターよりもスポーツ性能は明らかに高いと推測できます。

ただ・・・・・元ロータリー、VTEC乗りとすると、どうしてもボクサーサウンドがしっくりこないのですね。
それ以外はホントに素晴らしいフィーリングなのに。

スポーツ走行を楽しみたい。そんな方はぜひ一度試乗されることをおススメします。

「走って楽しい」が自分の車選び大原則。

車選びをまっさならじょうたいで始めたときに、この原則に則って検討しないわけにはまいりません。

MINI

独特なデザイン、唯一無二なブランドアイコン、そしてゴーカートフィーリング。

実は、MINIは2度ほど試乗したことがあります。

1度目の試乗記
(あまりに酷かったので、車の試乗記が無いっていう。笑)

2度目の試乗記(今のゴルフを買うときに試乗したんです。このときは久しぶりのマニュアルで楽しかったのを今でも覚えています。)


今回は新型(F56型)MINI Cooperを試乗しました。

新型はエンジンラインアップが変わり、私が試乗したCooperは3気筒1.5Lツインパワーターボエンジンが搭載されています。
MINIらしいデザインは未だ健在です。乗り込むとMINIらしさがビンビン伝わって来ます。

そして、今回は3気筒エンジンということで、トコトコトコ!という元気のいい3気筒エンジンらしいエンジン音が室内に響いてきます。試乗車はATだったため、MTのフィーリングを味わうことは出来ませんでしたが、前回の試乗ではMTのフィーリング、クラッチフィーリングがイマイチなじめなかったことを思い出しました。

そして・・・・3気筒エンジンのエンジンフィーリングがイマイチ好きになれません。この時点でもしもMINIとなった場合は、Cooper Sのみ4気筒エンジンですからこのモデルが購入候補になります。
相変わらずの直進安定性とハンドリングのクイックさ、ドイツ車らしい乗り味とフルモデルチェンジを果たしましたが、MINIらしさは変わっていませんでした。


MINIは基本装備もシンプルですが、カタログを見ているとつけたくなるオプションが山ほど出てきます。
クルーズコントロール、室内ライト、インテリアデザインのオプションは挙げればきりがありません・・・

また、自分が人生で一度は乗りたいと思っているイエローが選べる!(厳密にはボルカニック・オレンジ・ソリッドというオレンジ色です。以前のイエローよりも好きなタイプのイエローです!)

本当にMINIは独特の世界観を持っています。
自分がほしいと思っている色もあるせいでしょうか。ビンビン来ますね~!!

BMW。プレミアムブランドとBMW自身は言い続けているようですが、実は私はそう思っておりません。
BMWというブランドは、プレミアムブランドというよりも、運転するための車作りに素直に取り組んでいるいわば「ドライビングプレジャーブランド」であると思うのです。

今回試乗した120i M sportも、まさにそんな事を思い、感じたわけです。
FRレイアウトによる鼻先の軽さ。重量配分重要性を、改めて強く感じました。

実は、E87初期モデルを3日間借りたことがあります

その時にもFRの良さを感じたのですが、その際何にビックリしたってパワステの重さでした。RX-7(FD)と同じくらいに重くて、女性が試乗したらこれだけで候補から外れるのでは?と思うくらいでした。 さて、新型はどうなったのか?

先入観なしに試乗をさせてもらいましたが、とても快適なドライバーズカーになっちゃったなぁ。というのが率直な印象です。 ハンドルも適度に軽く・そして重く。ブレーキは自然なフィーリングでした。足周り、よくできていますが、おそらくタイヤに起因すると思われるゴツゴツ感。そして、一番の違和感はゴルフ7と同じ、1速から2速への変速時に起きるトルク抜け感の大きさでした。
E87の時は、ダイレクト感あるシフトチェンジがとても気持ちよかったのですが、ターボ化になって残念ながらそれが減ってしまいましたね。 また、残念ながらパドルシフトがオプションでも設定されていない。自分の乗っているゴルフでは、パドルシフトをとにかく駆使して運転をしているのが、マイナス点。
しかし、冒頭にも申し上げたFRレイアウトは本当に素直に車を動かしますね。

ただ、ライバルのレベルがやはり高い。ゴルフ7も、もはやFRとは思えないような仕上がりになっています。 FRだけでは、いまやバキッと自分の好みには収まらない。そんな気がした、BMW1シリーズの試乗でした。

3連休なにをしていたかというと、最近故障が連発しているゴルフの入れ替えを真剣に考えていました。

「走って楽しい」が自分の車選び大原則なのですが、いろいろ乗って改めて気付いたのは、自分のゴルフも相当楽しい車だった。ということです。

ゴルフ7のハイラインも車検の見積もりもらうのと同時に試乗もさせてもらいましたが、コンフォータブルな車になっていることにビックリしました。1ランク上のクラスの車にとって、またプレミアムと銘打つメーカーにとって、ゴルフの進化が大きな大きな驚異になっていることは間違いありません。
そして、そのレベルの品質が200万円台から購入できてしまうのです。
実際、トレンドライン、コンフォートラインは半年待ちだそうです。大汗

しかし、ハイラインという名前に変わったと同時に、スポーティーさはほとんど陰を潜めてしまいました。最初に申し上げたとおり、私の車選びは走って楽しいかどうか。この基準で以下、書かせていただきます。
また、コンフォートな車を欲してらっしゃる方は、逆に読み解いていただければ、この車の良さが非常に伝わるのでは?とも思います。


エンジンはツインチャージャーからシングルターボに、DSGは湿式6速から乾式7速に変更となりましたが、大きな違いは二つ。

1つめはターボラグです。特に、低~中回転域におけるターボラグは気持ち悪さを感じます。
高級車としての味付け、つまりアクセルを踏み込んだ際にじんわり加速するコンフォータブルな味付けとしては評価できる項目ですが、スポーツという評価軸で考えた際にはマイナスといわざるをえません。
こうして考えると、重量増のデメリットはあれどスーパーチャージャーの仕事というのはとても大切な領域であったと言えると思います。

2つ目は、1速から2速への空走感、つまりシフトチェンジが遅いことによるトルク抜けを感じるようになったことです。
もともとDSGはツインクラッチ。変速速度の速さとシフトチェンジの速さが売りなのですが、なぜか1速から2速へのシフトチェンジ時におけるトルク抜けといいましょうか、空走感が大きいのです。

私なりの考察です。
シフトプログラムの影響も大きいと思いますが、実は私の車は湿式6速ですが、アクセルを離しクリープ減少程度の速度の際はほとんど2速発進なのです。しかし、試乗したゴルフ7は乾式7速ですが、積極的に1速で加速をしようとします。
推測ではありますが、これはシングルターボ化によるものと考えられます。
低回転、低速度時に2速にしてしまった場合、当然ですが加速が鈍くなってしまいます。ドライバーがそれを感知しアクセルを踏みました場合、ターボラグの後に急激な加速が発生してしまいます。ゴルフはコンフォートな車。これでは危ない。
それを避けるために、積極的にローギアードの1速を使用し加速をしているのだとおもいます。すると1速と2速のステップ費が1.414と大きい訳ですから、変速時はかなりの空走感を感じる結果となります。
(※参考 ゴルフ7諸元表


他の部分で気になったといえば、足周りもよく言えばコンフォートに、悪くいえば少しダルな方向に変わっていました。
タイヤの銘柄からもそれが読み解けます。
コンチスポーツコンタクト2から、ピレリ チントゥラートP7に変わっており、スポーツというよりはコンフォートなタイヤに変更となっていました。

ブレーキフィーリングは、踏めばガツンと効く、私が好む特性は変わっておらずここは好印象でした。


値引き額、下取り査定額を考えれば、今の車とほぼ同じ条件でナビ付きの車が買えるわけですが、しかし私が求める車では無くなってしまいました。

さて、どうしたものでしょうか???

実は他にも複数試乗をしております。備忘録として書き残したいと思います。

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